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灰とリコと暗夜の指輪(下)

『灰とリコと暗夜の指輪(下)』は蜂蜜ワルツさんの灰リコシリーズの最新刊で、去年の11月の文学フリマで買った。同シリーズは全5巻ということだが、こちらは上下巻のセットで1巻ぶんの扱いだそうである。僕はこのシリーズを1巻から読んでいる。

『灰とリコと暗夜の指輪(上)』
『灰とリコと暗夜の指輪(下)』

灰降りの町サンドリヨンを舞台とした、雰囲気的には十九世紀くらいのお話で、フローレンツ家に住み込みで働く外注メイドたちが主役である。1巻は館に突然あらわれた物乞いの女の子、リコと、フローレンツ家では一番歳の若いアンジェリカが話の中心の、出会いと驚きに満ちたお話だった。一方でこの2巻はベテラン組のみなさんと、上巻から登場する元メイドのヘルガが中心に描かれ、メイドたちそれぞれの過去が絡みあう、複雑でドラマチックな展開となっている。

身分の差が色濃く残る混沌とした時代、現在の僕らをとりまく状況とはまったく違っていても、表情豊かに描かれた彼女たちは生き生きとしていて、ヘルガがんばれ! とかエールをおくりたくなる。ヘルガはとてもいい子で、女子力も高い。ヘルガに陰口をたたくババアどもは俺が許さん。ドレスの型とか、メイドの扱われ方とか、ちょっとしたことの描き方に説得力があって、登場人物の感じかたとかストレスとかがよく伝わってくる。1冊の三分の二くらいをつかって、一晩のできことが書かれているのだ。神は細部にやどる、とはこの作品のことをいうんだと思う。

リコやアンジェリカ、それに年長のマリエッタといった、他のメイドたちのちょっと挿話もいい。リコの「木の股」のエピソードには彼女の生い立ちの特異さを思い出させる感慨深さがあったし、「飴」の話は絶妙なフラグのたちかたでヤバい。全5巻を見通した構成なんだろうな。続きが楽しみだ。

テーマ:読んだ本の感想等 - ジャンル:小説・文学

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