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さよならという子

この間、第十五回文学フリマで買った本だ。義里カズ氏の作品である。

さよならという子』、その名はシーユー。さよならが、彼女の名前である。

シーユーは爪を切らない。シーユーは窓辺で寝る。シーユーは外に出たがらない。シーユーは自分のために贅沢をされると怒りだし、ホールで買ったケーキを十六ぶんの一しか食べない。

ああ、シーユーのかわいさ! 僕はシーユーを忘れられない。

名前ってのはとても大事だ。別れの言葉が名前になっているということだけで、ある日とつぜんエリーの部屋にあらわれた彼女が、よけいにはかなく思えるのだ。まださよならは言いたくない、と。

テーマ:読んだ本の感想等 - ジャンル:小説・文学

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